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シックスシグマとは何か

シックスシグマとは何か

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シックスシグマはどのような手法か

統計学的にシグマとは標準偏差のことで、一言でいえば、バラツキの度合いを示す指標です。シグマの値が大きいほどバラツキが大きいことを示します。測定したデータが10個あれば、10個のデータの和をデータ数10で割れば、データ集団の平均値が出ます。これでデータ集団の傾向をつかむことができます。失敗の起こる可能性を6σ(シックスシグマ)に押さえる(100万回に3.4回の失敗:3.4DPMO)ことを目標にするということは、ほぼ完璧に近い目標で、最高のプロセスで最高の結果を出すことを意味します。

これが本来のシグマの意味する所ですが、経営手法としてのシックスシグマは、「顧客満足の測定と積極果敢な目標設定により、ビジネスのあらゆる側面において継続的改善を推し進める経営哲学」であると定義できます。まさに、「企業文化を変革し、企業のパフォーマンス、成功、リーダーシップを確立・維持し、顧客満足を高め、統計的手法を適切に応用して、永続的に高収益体質企業を実現するための方法論」であると言えます。

シックスシグマの思想

物事には必ず理由(原因)があって、それが結果を導く。(因果を区別)真の原因を突き止めそこに手段を講じなければ結果は良くなりません。課題を解決するためには、まず最初に、因果関係を正確に把握し、どれが根本の原因かを究明する必要があります。

複数の原因の中から測定、分析をし、合理的に原因を見つけることで課題解決に大きく寄与することができます。この時、役に立つのが統計的手法で、ツールとしてはパソコンであり統計処理ソフトウェアのMINITABです。

シックスシグマ導入の目的

プロセスのステップには関連性がある

資材供給元から顧客、間接部門の管理・販売・サービス活動をも一連のプロセスとして捉え、完全な「製品」を作るためにプロセスの改善をします。前から後ろからじっくり目配りをして改善の対象を見つけます。

改善から改革へ(QC手法との違い)

従来のQC手法の概念とは

1)いろいろな問題点を発見し、原因追及の上対策を講じ、結果を確認して効果を維持して行くこと。
2)仕事の結果のばらつきを減少させること。
3)再発防止をすること。
をベースに、水準が落ちたもの、水準に達していないもの についてPDCAのサイクルをまわして改善を行ってゆく問題解決の手法です。

一方、シックスシグマ手法は、1)、2)、3)の概念に加えて顧客の望むもの・期待するものに照準を定め、トップ企業をお手本に、それを凌駕することを目指してDMAIC手法により改革を行います。

改善から改革へ

日産自動車低迷の原因 (弊社刊行誌アイソムズ 2002年3月号より)

  1. 収益管理の欠点:品質と収益のバランス(顧客満足も利益がついてこなければ役立たない)
  2. 顧客第一の視点欠如:自社が考える視点での理由付け
  3. セクショナリズム:部門や組織を超えた組織体系が機能せず、自部門の業務範囲での改善しかできない
  4. 危機感不足:危機感がないから痛みを伴う改革ができない
  5. 統一された明確なビジョン、長期計画がない:組織の方向付けるトップ方針がないため、何をなすべきかの一貫性がなく社員の「やる気」がでない(同社は1992年追浜工場、1995年村山工場、1996年栃木工場でデミング事業所賞を受賞した)。

カルロス・ゴーン社長の第一印象は「燃えるプラットホーム」に立っている事

経営とは環境の変化に対して自己改革に向かって走りつづけること。自分が今海の真ん中に浮かぶ燃えるプラットホームに立っていると想像して欲しい。早く脱出しないと船もろとも海中に没してしまう。生き延びるためにはたとえ行き着く先が見えなくても、ある方向に泳ぎ出さなければならない。重要な決断を下す際には燃えるプラットホームが不可欠である。

3つのコミットメント(いずれか1つでも達成できなければ責任を取って日産を去る)
(1)2000年度黒字化
(2)2002年度に営業利益率を最低4.5%に
(3)2002年に有利子負債を7000億以下に削減

9つのクロスファンクショナルチーム(2週間もたたずに9つのCFTを発足させた)
(1)事業の発展
(2)購買
(3)製造・物流
(4)研究開発
(5)マーケティング・販売
(6)一般管理費
(7)財務コスト
(8)車種削減・部品管理
(9)組織と意思決定プロセス

カルロス・ゴーン社長のもとに、生え抜きの管理者がCFTの一員となり、抜本的改革の推進を行なった。

ISOとの融合

ISO9001では、顧客ニーズに基づき顧客関連プロセスを見直し満足度を上げる顧客重視の項目が加わりました。シックスシグマにおいても顧客の声(VOC)を収集・分析し顧客満足度を測定し要求事項の優先度を判断します。顧客優先の考え方は一緒です。

組織の目的に合った品質方針を立て、継続的改善を目指し、目標の設定とレビューの枠組みを制定します。
シックスシグマでは経営品質に影響を与える最重要課題をCTQに据えてそれを順次ドリルダウンして行きます。そして個々の問題(課題)に絞り込んだ上でそれを解決するためのプロジェクトを召集して改善活動を行ないます。

ISO9001で作った枠組みをシックスシグマのプロジェクトによって達成すれば、両者の特徴が生かせ融合が図れます。

品質マネジメントの8原則(シックスシグマとの対比)

・ 顧客重視→CSM手法により顧客の声(VOC)を明確にして顧客満足を測定、数値化をします。
・ リーダーシップ→経営層によるCTQの決定とドリルダウンを行ないます。
・ 人々の参画→課題解決にふさわしい力量のある人々を選出し、チームを編成します。
・ プロセスアプローチ→組織の枠にはまらない活動(時にはサプライヤー、カストマーをも巻き込んで行ないます)
・ マネジメントへのシステムアプローチ→企業の全体最適を目的として、4~6ヶ月で成果を出す活動を行ないます。
・ 継続的改善→挑戦的な目標設定をし、達成したら現場の活動に定着させます。
・ 意思決定への事実に基づくアプローチ→事実に基づいて改善活動を行ないます。
・ 供給者との互恵関係→供給者との協働改善活動を行ないます

シックスシグマ活動の仕組

(1) 経営課題をドリルダウンすることにより、幾つかの改善テーマに行き着く。
(2) 改善額、利益計上金額による優先度付け。(取組みやすさ)
(3) ブラックベルトの下にメンバーをクロスファンクショナルで選出。
(4) プロジェクトチャーター(計画書)作成→テーマ、メンバー、活動期間、改善目標金額、指標と成果目標、顧客・経営層の期待、ベンチマーク先を決定。
(5) チャンピオンが業務としてのプロジェクトを承認する。
(6) 活動開始
(7) 解決策と成果見込みの把握
(8) チャンピオンが自分の職責に於いて実行し企業利益に貢献する

活動の構図(シックスシグマの最終目標は)

企業風土の改革

顧客から求められたクォリティを改善するため、シックスシグマ活動はトップのリーダーシップによりチャンピオン・ブラックベルトを決定、各分野より最適者が集められたCFTによりDMAIC手法に則りプロジェクト活動を実施します。

その背景には顧客ロイヤリティの向上・企業ブランドの向上があります。企業の最終目標は利益向上によって企業理念を実現し、社会、ステークホルダーから尊敬される存在になることであり、シックスシグマ活動はそのような企業風土を築き上げることにつながります。

融合経営のDMAIC Step

DMAIC

・定義(D)の段階では課題を浮き彫りにします。
・測定(M)、分析(A)の段階では改善策にすぐ飛びつかず、しっかり見極めます。
・改善(I)の段階に入ってノウハウと事実・実験から最良の改善策を得ます。
・管理(C)の段階では解決策を継続的に維持するため、プロセスオーナーへのバトンタッチを行ないます。

シックスシグマ推進7つのキーワード

(1) (頑張ろう)ではなく数値の裏付けをもった、背伸びをした目標へ向かっての片手間ではできない改善活動。
(2) 経営の立場から最も重要な問題・課題を抽出する。
(3) (もぐらたたき・膏薬貼り)を絶滅し経験・勘・度胸を排除して統計的尺度(シグマ)を活用、測定による問題点発見。重要課題に根本から挑戦して、解決案を継続維持できるよう現場のプロセスオーナーにバトンタッチする。
(4) 改善の専門家(ブラックベルト)を養成、CFTによってプロセス全体を改善する。
(5) 全社での仕組みを作り、TQM、ISOなどの従来の活動との融合を図る。シックスシグマの名を使わずとも「経営課題として何が重要か」の視点から改善を行なう。
(6) トップが本気になり、進退を掛ける気持での挑戦が最大の鍵。
(7) 財務部門による厳正・公平な評価、損益計算書への反映。

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